不便を楽しむ旅。 その2
船の時間が近くなったので、ターミナルに移動。
潮の香りが一層濃くなった風が吹き付けていました。
高速船は、単に旅人を乗せる船というだけではありません。
島に住まう人にとっては日常の交通手段。
そして、食べ物や郵便や荷物などを運ぶ運搬手段でもあります。
ワタシと同じように大きな荷物をもって列に並ぶ人もいれば、
ちょっと石垣まで用事で出てきたであろう軽装の人。
食料を積み込む商店の人や、郵便局員さん、
「○△さん」と書かれた紙が貼られたホールケーキの袋を持つケーキ屋さんも並んでいた。
ワタシにとってに非日常と島の日常が横並びしてるなぁ。
なんだか混じり合わない水と油みたい。
平日だけど、この日の最終便なんですこの船。
船内の席はほぼ満席!
乗り込んだ時は既にたくさんの人が着席済みで
一番後ろの席のバックパックを下ろしていた女性の横になんとか座り、
船酔いしないかなーとドキドキしていました 笑
(酔い止めは必須ですよ!)
船内から船頭の船員のおじさんの仕事ぶりがよく見えた。
手際よく出向準備をして、空に円弧をかくようにロープをふわっと外す。
勢い良くエンジンが動きだし、助走をつけるかのように少し船が後ずさりをしたかと思うと、
ぐん!と高速船は出航。
「動いたーーーーーー」
と、思って数分後。。。。。
やっぱり爆睡してました。
素晴らしいくらいどこでも寝られる自分の順応性に、またもや笑うしかない 笑。
順調に船は進んだようで、50分ほどで波照間の港に到着!
港から各民宿までは、ほとんど歩きでは厳しい距離にあります。
だから、各民宿の方がお迎えに来てくれているんです。
ワタシのお世話になった所は今回来てくれていましたが(航空券とホテルだけのパックツアーにしたため)、
個人で予約した場合はお迎えの予約もいる民宿もあるみたい。
予約のときに確認してくださいね!
うきうきしながら民宿の車を見つけて安心してから
船の写真を撮ろうと振り返ったとき、
ワタシが乗ってきた船は波照間発石垣行きの最終便に早変わりしていました。
今日島に来た人が降り立って、
今日島を後にする人たちが乗り込む。
日々島に住まう人は、来る人を無条件に笑顔で受け入れて、去る人を送り出す。
ずーっとこんな循環を繰り返す離島。
そうか、ワタシもこの循環に溶け込みにきたんだな。
帰りの船に乗るときにはなんて思うんだろう?
・・・・なんて思いながら、民宿のお迎えの車に向かってキャリーを引っぱり歩くのでした。